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小笠原で野生化してしまったネコの保護と譲渡  小笠原諸島・御蔵島等自然環境保護活動事業 公益社団法人 東京都獣医師会 ベテリナリーアドプション内 特設ページ

概要説明

ごあいさつ

小笠原の自然保護を目的に、山に住む野生化したネコを我々の健康管理の下に飼育馴化して、一般家庭へ譲渡する活動を継続して実施しています。

写真 2005年5月、東京都小笠原村母島で沢山の海鳥の死体が見つかりました。野生化した猫たちが襲っていたのです。現地からの緊急支援要請を受け、(公社)東京都獣医師会では同年6月に3頭の猫を引き受けました。
2015年4月までに419頭の猫たちが本会会員病院で馴致され、その多くが新しい里親の元に家族として迎えられました。

その結果2014年には、母島で一度は壊滅した海鳥の営巣地が復活し、絶滅の危機に瀕していた貴重な固有種、アカガシラカラスバトの生息数も200羽を超えるまでに増えてきました。

この活動も評価の一つとされ、小笠原諸島は、現地に生息する希少野生鳥獣の保護と自然環境を守るため、2011年に世界自然遺産に登録されました。
2015年5月現在、世界自然遺産・複合遺産は228件登録されています。その中で一国の首都にある遺産は2件※1あり、OECD加盟国では我が国が唯一となります。

2020年には東京都でオリンピックも開かれます。首都に自然遺産があるという、東京都の多様性・魅力を世界に発信し続けるためにも、猫たちそして鳥たちを救うこの活動は大きな意味を持ちます。

皆様の深いご理解と温かいご支援を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。

※1 小笠原諸島・日本国東京都、モーン・トロワ・ピトンズ国立公園・ドミニカ国ロゾー市

本会は、小笠原諸島の自然環境を守るため、以下の公益事業を実施しています。

保護されたノネコの保護活動事業
小笠原村、東京都、環境省、現地NPO法人等と協力し、小笠原諸島固有のアカガシラカラスバトやオガサワラオオコウモリ等希少在来種の保護を目的に地元で捕獲されたノネコを会員動物病院で引き取り、馴化、健康管理の後、希望する一般家庭へ譲渡する活動。

小笠原諸島現地診療活動事業
本会会員で構成する動物医療派遣団を現地に派遣し、飼育動物の適正飼養啓発と不適切な繁殖の防止を図るための活動。

平成26年度における派遣は平成26年11月13日~11月24日(島滞在は11月14日~11月23日) 獣医師6名、担当理事1名を現地に派遣し、また現地獣医師1名の参加も得て、飼いネコを対象にマイクロチップの挿入、血液検査、寄生虫検査、健康診断等、小動物診療活動を実施しました。
島での動物適正飼養の観点から、犬の飼い主、ネコの飼い主向けに飼育・健康相談、室内飼養の普及推進、また小中学生を対象とした次世代育成事業として「自然と共生した島の暮らしの実現」をテーマに講義と実習を各学校で行いました。